「マニュアルを見ながら操作しているのに、途中で分からなくなってしまう」
パソコンや業務システムを使っていると、そういうことはありませんか。
説明には、たしかに手順が書いてある。
でも、自分の画面を見ても、どこを押せばいいのか分からない。
そんなとき、「ちゃんと読めていない自分が悪いのかな」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
でも私は、そこには別の理由があると思っています。
それは、今、自分が画面のどこにいるのか分からなくなることです。
「ボタン名」は書いてある。でも、どこにあるのか分からない
マニュアルには、よくこう書いてあります。
「ホームタブをクリックします」
「設定画面を開きます」
「申請書類のメニューを選びます」
操作に慣れている人なら、それだけで「ああ、ここね」と分かるかもしれません。
でも、慣れていない方にとっては、ここが最初のつまずきになります。
ホームタブは、画面のどこにあるのか。
設定画面は、どのボタンから開くのか。
メニューは左側なのか、上なのか、別の画面なのか。
ボタン名だけが書いてあっても、今見ている画面の中でそれが見つからなければ、そこで手が止まってしまいます。
これは、読んでいないからではありません。
読んでいるのに、自分の画面と、説明の中の画面がつながらないのです。
電話では、まず「同じ画面を見ている状態」をつくります
今でも、電話でExcelの質問を受けたり、業務システムの中で「必要な書類がどこにあるか分からない」という相談に応えることがあります。
そのとき、私はいきなり操作手順を説明しません。
まず、こんなふうに聞きます。
「今、画面に何が見えていますか?」
「左側にメニューはありますか?」
「画面の一番上に、『ファイル』『ホーム』という文字が並んでいるのが見えますか?」
これは、相手の方を試しているわけではありません。
私と相手の方が、同じ画面を見ている状態をつくるためです。
見えているものが一致していないまま説明を続けると、言葉だけが先に進んでしまいます。
「そこを押してください」と言っても、相手の方にとっての「そこ」が分からない。
「左側にあります」と言っても、その画面に左側メニューが出ていなければ、余計に不安になります。
だから、まず現在地を合わせます。
今どの画面にいるのか。
何が見えているのか。
どこまで進んでいるのか。
そこが合ってから、ようやく次の一手に進めます。
マニュアルにも「現在地確認」があると安心できます
テキストやマニュアルでつまずきやすいのは、操作そのものが難しいときだけではありません。
「ゴールが何か」が分からないとき。
途中の確認がないとき。
たとえば、
「この段階で、画面の右上に〇〇と表示されていればOKです」
「左側にメニューが出ていない場合は、先にこのボタンを押してください」
「ここまで進むと、次は入力画面に変わります」
こういう一言があるだけで、読む人はかなり安心できます。
自分が合っているのか。
違う画面に来てしまったのか。
戻ったほうがいいのか。
途中で確認できる場所があると、迷子になりにくいのです。
逆に、その確認がないまま手順だけが続くと、読んでいる人はどこかで不安になります。
「私の画面、これで合っているのかな…」
そう思った瞬間に、次の一文が入ってこなくなることがあります。
「読めない」のではなく、抜け出し方が見えない
画面のどこにいるのか分からない。
説明の中の言葉と、自分の画面がつながらない。
そうなると、人は「どうやってこの困っている状態から抜け出したらいいのか」が分からなくなります。
私はここが、最初の原因のような気がしています。
だから、マニュアルを読んでも分からないときに、「自分はパソコンが苦手だから」と思いすぎなくて大丈夫です。
必要なのは、もっと気合いを入れて読むことではないかもしれません。
一緒に画面を見ながら、
「今ここですね」
「ここまで合っています」
「次はこのボタンです」
と、現在地を確認してもらうことかもしれません。
分からないところは、聞いても大丈夫です
パソコンやWebの操作で困ったとき、「こんなことを聞いてもいいのかな」と遠慮される方は多いです。
でも、画面を一緒に確認してもらえるだけで、助かる場面はたくさんあります。
分からないところを聞いても大丈夫です。
むしろ、「どこで止まっているのか」を一緒に見つけることが、解決への近道になることがあります。
Cape Lightでは、ホームページやパソコンまわりの困りごとを、いきなり専門用語で説明するのではなく、今見えている画面や状況を確認しながら進めていきます。
「何が分からないのか、自分でも分からない」
そんなところからでも大丈夫です。
まずは、今見えている画面から一緒に確認していきましょう。